編曲の妙

今、「静岡県郷土唱歌」という戦前の古い歌本の曲たちを編曲している。

やっとすべての楽譜からコードを起こして、デモを録音した。

いやー、時間がかかったけど、ここから編曲。

頑張るぞ。


1月~2月にかけてはライブも少ないので、集中してアレンジに取り組もうと思う。


古い曲をアレンジする時は、リズムやコードの解釈をどうするのかが、とても重要になってくる。

どんな曲でも重要だけど。

童謡や唱歌を無理にジャジーにしたり、無理やり6/8にしたり、妙にハネさせたりして、強引に今風にしようとしているのがあるが、かえってお年寄りは困ってしまうし、若い人は何だかよくわかってない、ということがよくある。

あんまり単純すぎても面白みがないし、かといって作者の思いや時代背景を軽んずるような独創的すぎるアレンジも個人的には好きになれない。

曲を知らない人にも染み込みつつ、年配の人たちにもノスタルジーを感じてもらえるようでなくてはならない。

その辺のさじ加減が難しい。


大体、ミュージシャン同士の会話でもそういう話はよくあるのだが、最終的には、

「結局さあ、かっこよくないと何やってもダメなんだよね。」

「そう、かっこよければいいんだよ。」

「うん…、かっこよければね。」

というところに行き着くのだ。

音楽家というのは、具体性のない生き物である。

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